1.自分と同じような人間って本当にいるのか不安だった

どうも、shotaと申します。
私は地方生まれ地方育ちの現在30代のどこにでもいる平凡な性格のトランスジェンダー(FTM)です。
2020年現在では、LGBTやトランスジェンダー・FTMなどセクシャルマイノリティに関する情報は溢れ、今やその言葉を聞いたことがないという人の方が珍しくなりつつあります。しかし、まだごく一部ではその言葉はおろかLGBTやFTMのような人を見たことがないという人も存在するのも事実です。
セクシャリティに関してコチラで詳しく解説👉
東京レインボープライド2020私が自身の性に違和感を感じ始めたのが小学低学年の頃、自分を男の子だと思っていたが中学年・高学年と大きくなるにつれ、男女の区別がつき自分は女の子なんだと理解せざるを得ませんでした。自分だけが周りと何か違うと感じ、女の子の服を着せられたり「女の子らしく」と言われたりすることが嫌だったとしても、周りに合わせ我慢し耐え忍ぶようになりました。
そんなこともあり、成長するにつれ心に抱えた問題は誰にも打ち明けられず、段々と閉鎖的な思考に向かってしまいました。
そのため自身の性の違和感を感じ始めてからは、(自分と同じ人間なんているのだろうか…)と、ずっと悩んでいました。
私がトランスジェンダーだと気付くのは社会人になってからなので、ずっと後のことです。
2.トランスジェンダーはどこにでもいる!?

子供の頃から振り返ってみると、自分と似たような人(FTMっぽい人)はいました。一番記憶に古いのは中学時代です。
仲の良かった友達が2人いましたが、そのどちらも私と似たような人たちでした。似ているポイントは3つ。
- 一人称を「俺」と呼んでいた
- 常に短髪(ベリーショートもしくはショート)
- 女っ気(女子力)が全くない
子供ながらに薄々こいつらも自分と同じ人間なのかもしれないと思っていました。
時が経ち、社会人で会社員をしている時に新しく入社してきた人が中学時代の友人の1人でした。しかし、ものすごく様変わりしていて中学時代の面影などなく外見では友人だと分からず、自己紹介の名前を聞いてやっと気づいたレベルでした。この時の年齢は確か27歳か28歳くらいだったと思います。友人の外見を一言で表すとすれば”ギャル”でした。
まあ、年を重ねれば当たり前ですよね。みんな子供の頃のまま大人になるわけではないので、私が勝手に自分と同じような人間だと思いたかっただけなのかもしれません。
高校時代でも数人だけ似たような人がいましたが、ボーイッシュな女の子だったのかトランスジェンダー(FTM)だったのかは定かではありませんでした。
こちらはセクシャルマイノリティに関して人口の割合を示したものです。⬇️
電通ダイバーシティ・ラボが行った大規模調査「LGBT調査2018」では、20〜59歳の調査対象6万人の中で、LGBT層に該当する人は 8.9%となりました。8.9%という数字は、約11人に1人となり、日本にいる左利きの人の割合とほぼ同じになります。
そのほか、調査しているのがLGBT総合研究所で2016年から調査を行っており、2019年の調査が2020年現在の最新調査となります。
全国20歳から69歳の個人を対象に約34.8万人を対象としたもの。
結果は、全体の約10%がLGBTやセクシャルマイノリティという回答を得られたとのことです。この結果からLGBTの割合をみると、10人に1人ということになります。

上記2社の調査結果には多少の違いはあるものの、これだけの割合のセクシャルマイノリティがいるにもかかわらず、私の地域ではほとんど見かけないということが不思議でなりません。笑
3.実際に会ったトランスジェンダー(FTM)の人たち

今まで生きてきて一番最初に自分以外のFTMと会えたのは、忘れもしない2019/03/02の東京でした。
同じGID当事者で同じFTMに会えるということで、正直ワクワクとドキドキしかありませんでした。その人はある会社の社長さんでしたが、すごく気さくで見た目も髭づらのダンディな方でとても印象に残りました。本当に元女性になんて見えなかったです。笑
次に出会ったFTMの人は2019/12月に私がタイで性別適合手術(SRS)を受ける時で、私の次の日に手術を受けたS君27歳(当時)でした。他にも近い日で手術を受ける人が2人いて、滞在最終日の観光で対面することができました。皆さん私なんかより背も高くて顔立ちもカッコ良くて、全然元女性に見えなかったです。
S君とは手術5日後くらいに話をする機会があり、私が長年に渡り心に抱えていた「自分と同じような人間は周りにいたか」という疑問を聞いてみました。すると、学生時代には周りに7・8人くらいは居たと答えました。
私は驚き、何度も聞き返してしまいました。なぜ私の地域だけ居なかったのかやっぱり未だに分かりません。笑
性別適合手術(SRS)に関しては、また別記事で詳しく説明します。
4.出会いの場に赴く(実際に見る)ことが大事、自分を変えたいなら行動あるのみ
さて、性の悩みを抱えている皆さんにとって一番の幸せとは何でしょうか?
性別を変えたい・手術して身体を変えたい・自分らしく過ごせる環境で暮らしたいなど、その当事者でしか理解し得ない悩みがあり、望む幸せは当事者しか作れません。
私は今まで自分を”特別”だと思って生きてきました。「自分と同じ人間なんていない、自分の悩み・苦しみ・悲しみ・痛み・辛さなんて絶対に誰にも分からない」と思っていました。
そうです。誰にも分かりません。だからといって悲観する必要は全くないのです。
- 目の前を歩く人が何を考えているか分かりますか?
- 隣の友人が毎日何を思っているか分かりますか?
- 家族・恋人が今どんな気持ちなのか分かりますか?
思考や感情など誰にも分からないものです。人は誰しも他人のことばかりを考えて生きていないのと同じように、あなたも周りを気にして生きる必要なんて全然ないのです。
何か望むことがあるならば、それに向かって進めば良いのです。誰に何を言われ邪魔されようと、向かいたい所へ進んで下さい。
同じ悩みを抱えている人は必ず居ます。もし、進むべき道が分からないなら自分から探しましょう。今はネット社会、近くに同じ悩みを抱える人がいなくてもネットでいくらでも探せます。
しかしネット上では誹謗中傷する人もいます。
あなたの足元にいるアリが何か文句を言ってきたとしても、あなたは気付きません。そんな感じで誹謗中傷する人を無視しましょう。
最後に、あなたの人生はあなただけのものです。他人のために生きる人生はロボットと同じになってしまいます。
一度しかない人生なら、自分のために生きて下さい。
